久しぶりの更新です。

議員としての期数・年齢を重ねるごとに、時間の経過がとにかく早く感じられるようになりました。気力・体力・記憶力などに目に見える不安はありませんが、バリバリ働ける時間もそう長くはないのだろうとも思っています。私儀、今年は年男ですので、馬のような頑張りを見せないかんです。

さて、令和8年度の市の予算案が、そろそろ煮詰まってくる時期になりました。一昨年、昨年の2年間にわたって、私が特に力を入れてきた分野でも動きがありそうなので、今回は個人的な注目点を報告したいと思います。

①給食費の国・県負担に伴う教育予算の確保

福岡市は令和7年8月から、小中学校・特別支援学校の給食費の無償化に踏み切りました。その一方で、国も石破政権のときから本格的に議論を進め、令和8年度からは国と都道府県が、児童1人あたり月額5200円を上限に予算措置して、小学校給食の無償化に取り組むことになりました。

結果として、令和8年度以降は、福岡市が負担していた小学生の給食費が「浮く」ことになります。仮に市の負担がゼロになるとすれば、年間でざっと30億円程度。給食は学校教育の一環であり、その予算は教育費に含まれるものなので、浮いたお金は第一義的に教育費として使うべきであることを、昨年秋から強く主張してきました。

不登校の児童・生徒が増えている中で、小学校低学年では特別支援学級のニーズも拡大傾向が続きます。教員の働き方改革や若い先生たちの育成、さらには個人的に大変重要なテーマだと思っている「高校生年次の学びの場の確保」など、課題山積の教育にはしっかりとした予算確保が必要です。

学校など施設整備・更新費を除いた教育予算が十分に確保されるかどうかは、令和8年度に最も注目する点です。

②七隈線6両編成化など鉄軌道活用

昨年の秋以降、市が関係する鉄軌道について、前向きな情報が報道されています。1つは私も市役所への通勤で毎日のように利用している地下鉄七隈線の6両編成化、もう1つは西鉄貝塚線と地下鉄箱崎線の直通運転化です。

七隈線はダイヤ改正を重ねて混雑緩和の努力がなされてきましたが、利用者の増加に追いついていません。令和5年の6月議会で、私は当局に6両編成化の検討を促し、概算の費用は250億円という答弁を得ていましたが、これについて市は来年度から検討を本格化させるようです。

他方で、6両編成化と併せて「博多駅〜空港国際線」或いは「橋本〜姪浜」の延伸を検討することについて市長が表明したとの報道もありました。この延伸の考えについては個人的には異論もあり、論点が多くあると思っているので、予算案の内容が明らかになった時点でまた改めて論考します。

続いて西鉄貝塚線と地下鉄箱崎線の直通運転化ですが、これは令和6年12月議会と昨年の6月議会の2回にわたって質問し、早期の事業着手を求めてきました。市から前向きな姿勢が示されるようになったことを、とても嬉しく思っています。

重要なのは、地下鉄七隈線以上に「すし詰め」状態になっているラッシュ時の貝塚線の車内混雑が緩和され、より多くの沿線の方々が鉄道を利用して通勤・通学できるようになることです。具体的な検討の中身に注目しています。

③半導体設計企業の誘致や人材育成

半導体製造最大手の台湾企業、TSMCが熊本県菊陽町で生産を開始し、今後もさらに工場建設と生産・最終製品化などの機能が集積することが見込まれる中、私は令和7年の2月議会と6月議会で、半導体設計を手がける事業者(多くが製造拠点を持たないことから『ファブレス企業』と呼ばれる)を福岡市に呼び込むことを提唱しました。

半導体は、身近な電化製品や自動車はもちろん、飛行機や人工衛星などあらゆる機械の制御や機能発揮に用いられていて、昨今の企業株式時価総額でアメリカのAI半導体設計企業のエヌビディアが世界一となっているように、優れた製品は人々の生活を一変させる可能性を秘めています。

一般的に都市型の労働とされる半導体設計は、福岡市に集積が可能な分野であり、シリコンアイランド・九州が復権に向かって進んでいくエネルギー、新たな成長の可能性を呼び込む意味でも、関連事業者の市内進出や創業を支援する取り組みが必要です。

令和7年6月の私の質問に対して、市は半導体関連分野の立地交付金の拡充に言及しました。具体的にどのような内容になるのか、注目をしています。

また、これは令和8年度以降の数年にわたって議論される案件ですが、市立高校である博多工業高校(城南区)に工業高等専門学校(高専)が新たに併設されることの検討が進んでいます。私はこの構想を支持していますが、現在の博多工業高校が果たしている理系人材育成の重要な役割を維持しながら、先述のような半導体設計分野で活躍できる人材の育成をはじめ、より高度で汎用性のある理系人材の育成にも挑戦すべきだという立場で、意見を述べるとともに多方面への情報収集に取り組んでいます。

高専の教育には、通常の高校の2〜3倍とも言われる多額の費用がかかります。この点については、市民の皆さまに丁寧な説明が必要です。国の産業政策、予算配分の重点分野が大きく転換したいま、福岡市が関連産業における将来的な役割をしっかり確保していくための取り組みであり、理解と共感が広がるように私自身も微力の限りを尽くしたいと思います。

今日のところは、以上の3点を福岡市の来年度予算の注目点として紹介しました。今夜、高市首相が衆院解散を表明しました。8日後には解散、20日後には投開票という慌ただしいスケジュールですが、私も支援する予定候補者と街頭に立ちながら、国民の審判の行方を注視するつもりです。