今年の年越しも手製のそばで、調たかしです。
寒さもそう厳しくない福岡の年の瀬、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

10月の総選挙以来の更新となりましたが、この間も色々なことがありました。
議会では長住中央公園の問題を巡って二度目の請願審査が行われ、
改めて現在のソフトボール専用球場を存続させながら
早期の再整備を実現すべきという議会の結論が示されました。

議会人の一人としてこの一年間を振り返ったときに思い起こされるのは、
「二元代表制」の意義が大きく揺らいだ一年だったということです。

首長と議会は異なる選挙で選ばれて、それぞれ市民の代表として、
首長は自治体のトップを務め、議会はトップを監視する役割を果たしながら
市民生活の向上を目指します。これが地方自治の基本であり、「二元代表制」と
呼ばれるものです。当然、首長と議会は対等の関係にあります。

しかし、現在の福岡市は首長=市長が圧倒的に強くなりすぎている・・・というか
議会が示した議決結果を軽視あるいは無視するケースが一つや二つではありません。
これは地方自治の適正な姿からは程遠いものです。ですが、こうした実態について
全くもって有権者である市民の皆さまには疑問も危機感もないと言っていいでしょう。
理由ははっきりしています。市長と私たち議会の発信力に、圧倒的な差があるからです。

議会の意見に耳を貸さない地方自治は、ある意味で独裁です。我が福岡市政が
かような状況に陥ることがないよう、気を吐かなければならないと思っています。

二元代表制について何よりも考えさせられたのが、空港出資問題を巡る政策論争でした。

2月には福岡空港の新運営会社への出資問題を巡って、市長提出の基金条例案を否決。
3月には市長に出資への努力を義務付ける条例案を議員提案で提出し、賛成多数で可決。
これに対し、市長が一般拒否権にあたる再議権を行使し、本市議会では61年ぶりとなる
再議の結果、条例案は賛成41、反対21で再可決に必要な3分の2に届かず廃案となりました。

年の瀬のいま振り返っても、福岡空港の新運営会社に出資をしないという判断は
市長並びに当局の明らかな政策的判断の誤りだと思っており、
取り返しのつかないことだと悔やんでいます。

国は福岡空港の新運営会社が北九州空港も併せて運営することを検討しており
北九州市議会では水面下で、新運営会社に出資すべきであるという議論が
始まっていると聞いています。恐らく、福岡県及び北九州市は正道を行き、
我が福岡市のみがひとり、道を誤る結果になるのではないでしょうか。

ことの成り行きを真剣に見守っていくことが、議会人としての責任だと思います。
福岡市はあえて空港運営の蚊帳の外に出ることを選びました。現在及び未来の市民に
不利益がないようにするためには、相当な注意深さが必要になると思います。

ともあれ、今年の一年を振り返ると、平日の大半の時間を市役所の自民党控室で過ごし、
大いに政策研究、議会での政策論争に励んだ一年だったと思います。
結果が伴わない努力もありましたが、議会人として、現在及び未来の市民の
生活の向上を心から願い、全力を尽くしたことだけは確かです。

来年の5月からは4年の任期の最後の一年になります。
悔いなく任期を全うすることができるように、精進したいと思います。
このあと、「ゆく年くる年」が始まった頃から地元の神社に立って
気持ち新たに平成30年のスタートを切りたいと思います。

今年も多くの支援者の皆さま、先輩方、友人たちからご指導を頂き、
家族の理解と支えもあって、年の瀬を迎えることができました。
心より感謝を申し上げるとともに、皆さまが希望に満ちた健やかな
新年をお迎えになることを祈念申し上げます。