福岡市議会は今日の本会議で、市長提案の「福岡空港未来基金条例案」を否決しました。福岡空港の民間委託後に、空港新会社の経営に関与しないとした市長並びに当局の判断は誤りであると、議会が判断したということです。

この議案の否決の後に、空港運営に市が出資という形で関与することを求める決議案の審議が日程に追加され、福岡市民クラブ、日本共産党福岡市議団、福岡維新の会と自由民主党福岡市議団を代表して、私が提案理由の説明に立たせて頂きました。

この決議案は上記4会派に加えて、みどりとネット(2名)や無所属議員2名、みらい福岡のうち3名などの賛成を得て可決されました。

条例案の否決と決議案は、セットの関係です。議会は条例案の否決により空ビル株の売買収入のうち8億円の執行にストップをかけ、決議案によってその財源を、福岡空港民営化後の出資に充てるよう、市長に対して明確なメッセージを送ったことになります。

あとは、こうした議会の決定を市長がどのように受け止めるか、ボールは公式に市長サイドに投げられました。

ここでそもそも論になって恐縮なのですが、地方の首長と議会の関係は、二元代表制と言われるものです。ともに市民から別々の選挙で選ばれて負託を受け、市長は役所の社長になり、議員は株主である市民の利益を代表して、株主総会に出席する、と考えれば分かりやすいと思います。

これを今日の議論に置き換えると、株主の過半数が社長に対して「かくかくしかじかの経営方針を取るように」という決定(ただし拘束力はない)をしたのに対して、果たして社長はどのような対応を取るのか注目される…というのが今の状態です。

率直な気持ちを言えば、「社長さんには株主の思いを是非とも汲んで頂き、株主の主張通りに行動して頂きたい」と思います。

「株主総会(=議会)の意見なんか関係ないんだ」と受け止められるような対応をもし万が一取るようなことがあれば、その行動は株主である市民との決別宣言になるという「事の重大性」を、高島市長がご理解頂けることを、心から希望するものです。